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小田尚稔の演劇 「是でいいのだ」(2019年3月上演予定の公演)

小田尚稔の演劇

「是でいいのだ」 “Es ist gut”


脚本・演出 小田尚稔
出演 串尾一輝 善長まりも 橋本清 南香好 渡邊まな実




 「『三月のあの日』、、『東南口』のマクドナルドにいた」
 登場人物のひとりである女は、就職活動の面接の前によった新宿のマクドナルドで被災する。電車が動かないので、徒歩で家がある国分寺まで帰宅しようとする。中央線沿いを歩く最中、女は、当時のさまざまな風景をみて、その様子を回想する。歩き疲れて夜空の星をみながら、震源地からも近い実家に住む両親のことを想う。
 そのときにみた星空の様子は、カント (Immanuel Kant:1724-1804)『実践理性批判(Kritik der praktischen Vernunft)』の「結び」の一節、 「ここに二つの物がある、それは〔略〕感嘆と畏敬の念とをもって我々の心を余すところなく充足する、すなわち私の上なる星をちりばめた空と私のうちなる道徳的法則である」カント『実践理性批判』(岩波書店、波多野精一・宮本和吉・篠田英雄訳、1979年、317頁)とともに語られる。

 2018年も自然災害が多い年でした。「是でいいのだ」の執筆当時、山下達郎さんの「希望というの名の光」を聴きながらその歌詞に着想を得たり、ウディ・アレンが日本の震災について語った文章などを読んだりして、脚本のイメージを膨らませたりもしました。
 本作では、2011年3月、震災直後の東京での出来事と、カントの思索との接続が狙いでもあります。ですので、登場人物は震災直後の東京の風景を語ります。こうした逆境を受け入れて克服することは、いつの時代でも普遍性があると思っています。
 今回の上演におきましても、あり難いことに素敵な出演者の方々が集まって下さいました。ご覧頂いたお客様の心のなかにいつまでも残り続けるような、いい上演になるように努めます。

SCHEDULE
2019年3月7日(THU)-3月11日(MON) [全9回公演を予定] 
3/7 (THU) 19:00-
3/8 (FRI) 14:00- /19:00-
3/9 (SAT) 14:00- /19:00-
3/10 (SUN) 14:00- /19:00-
3/11 (MON) 14:00- /19:00-


※上演時間は約2時間20分程度を予定しております(途中5分程度の休憩が御座います)。

ACCESS 
SCOOL
〒181-0013
東京都三鷹市下連雀 3-33-6
三京ユニオンビル 5F
三鷹駅南口・中央通り直進3分、右手にある「おもちゃのふぢや」ビル5階



TICKET
全席自由席・日時指定
予約2800円 当日3300円 学生2500円

※ 2019年1月1日より下記のURLよりご予約開始予定です。
http://481engine.com/rsrv/webform.php?sh=2&d=04c7babceb

※初日の回は、割引価格の予約2500円、当日3000円でご覧頂けます。
※受付は各回開演の40分前、開場は20分前です。
※飲食の持ち込みはご自由です(ただし、上演中、なるべく音の出ないようにお願いします)。

音楽 原田裕介
映像撮影・編集 佐藤駿
宣伝美術 渡邊まな実
演出助手 久世直樹

制作協力 川本瑠
協力 犬など グループ・野原 
シバイエンジン 青年団 ブルーノプロデュース
企画・制作 小田尚稔

CONTACT
web http://odanaotoshi.blogspot.jp
mail odanaotoshi@gmail.com
tel 090-1014-9635(担当)
twitter @odanaotoshi

小田尚稔の演劇 「聖地巡礼」(2018年9月)

小田尚稔の演劇
「聖地巡礼」 “Go to paradise!”


脚本・演出 小田尚稔
出演 助川紗和子 橋本和加子

東京でひとり生活している織田のもとに、学生時代の一時期だけ仲良くしていた八戸に住む後輩から結婚式の招待状が届く。後輩の名前は風間。後日、彼女は疎遠になっていた学生時代の後輩の結婚式に行くことになる。
八戸での結婚式の翌日、織田は下北半島にある恐山へ向かう。日々の暮らしのなかでこれといってぱっとしない彼女は、恐山へ参拝することで自身についた悪いものをお祓いしたいという思惑があったからである。
恐山は、日本三大霊場のひとつでもあり「死者への想いを預かる場所」ともいわれている。本州最北端の地で彼女が目にする、ともに彼の地へ参拝に向かう人々、荘厳な雰囲気の寺社、そしてたどり着いた恐山にある宇曽利湖のまわりに拡がる砂浜は「極楽浜」とも呼ばれ、それはさながら南国のビーチ、楽園のようでもあった。

「演劇」という形態の表現において、そのひとつの特性として上演のなかで「死者」や「不在のもの」を登場させることが多いとききます。「聖地巡礼」は、その点に着目しながら、南直哉『恐山 死者のいる場所』(新潮新書、2012年)に記述されているエピソードに着想を得て書いた戯曲です(参照箇所については、脚本に明記させて頂いております)。 

「人は生きていくなかで、自身の価値基準(『善い(あるいは悪い)』といった判断基準)が揺らいだときどうするか」ということについて考えたいと思ったことが創作の根源です。
生きていると自分の意に反していることというか、自分の力だけでは「どうにもならない」ことが時々あります。そのとき、自分自身の価値観が大きく揺れたり、変化したりします。だいたいそういうときは、悩んでいたり、内省的でつらい気持ちになっていたりするので、そんなときは気分転換に、人と会ったり、美味しいものを食べたり、どこか遠くへ行ってみるのもひとつの方法なのかもしれません。
登場人物と一緒に旅行をしているようなそんな感覚でご観劇頂けましたら幸いです。


SCHEDULE
2018年9月14日(FRI)-9月17日(MON)[全7回公演]
9/14 (FRI) 19:30- 
9/15 (SAT) 16:00- /19:00- 
9/16 (SUN) 16:00- /19:00-
9/17 (MON) 13:00- /16:00-

※上演時間は約85分から90分を予定しております(途中休憩は御座いません)。
※9/15 (SAT) 19:00-の回は終演後、本公演の音楽を担当する藤澤禎英が率いるバンドPot-pourriの演奏を予定しております。
※9/16(SUN)19:00-の回は、上演中の映像撮影を予定しております(客席の一部に撮影用のカメラが入ることをご了承下さい)。

ACCESS
RAFT
〒164-0001 東京都中野区中野1-4-4 1F
◆ JR線,大江戸線 「東中野駅」下車西口(徒歩13分)
◆ 丸の内線,大江戸線 「中野坂上駅」下車A2出口(徒歩10分)
web http://raftweb.info/
tel 03-3365-0307






TICKET
全席自由席・日時指定
予約2500円 当日2800円 学生2000円


9/14 (FRI)は初日割引の料金にてご覧頂けます。
初日割引の回は、予約2300円 当日2500円で御座います。
※二回目以降のご観劇のお客様は、一律2000円にてご覧頂けます。
※受付は各回開演の40分前、開場は30分前です。
※飲食の持ち込みはご自由です(ただし、上演中、なるべく音の出ないようにお願いします)。

音楽 藤澤禎英
演出助手 加賀田玲 川本瑠
映像撮影・編集 佐藤駿
宣伝美術 渡邊まな実
協力 犬など イーピン企画 知らない星 シバイエンジン バストリオ

企画・制作 小田尚稔

CONTACT 
web http://odanaotoshi.blogspot.jp
mail odanaotoshi@gmail.com
tel 090-1014-9635(担当)
twitter @odanaotoshi




小田尚稔の演劇 「凡人の言い訳」(2018年4月)

小田尚稔の演劇
「凡人の言い訳」 “Apology”


脚本・演出 小田尚稔
出演 宇都有里紗 山下智代


「凡人の言い訳」は、プラトン(Plato:BC427-347)の『ソクラテスの弁明(Apology of Socrates)』を題材にして、「よく生きる」ということについて考えたくて書いた戯曲です。2015年の晩秋の時期から、翌年の春にかけて書きました。出演者は、女性一名。約100分の上演作品です。
『ソクラテスの弁明』は、ソクラテスの一人語り(モノローグ)の形式で著された作品です。ですので、「凡人の言い訳」もそれに則してモノローグで構成しています。プラトンは「よく生きる」ということについて次のように書いています。「一番大切なことは単に生きることそのことではなて、善く生きることである〔略〕また善く生きることと美しく生きることと正しく生きることとは同じだということ」『ソクラテスの弁明 クリトン』(岩波文庫、久保勉訳、1927年、74頁)。
今回の上演では、唯一の登場人物である女性の役を宇都有里紗さん、山下智代さんがそれぞれ演じてくれます。
2018年度の上演にあたって、公演日程も長く設け、上演回数も増やしました。過去に演じてくれた俳優さんのものと同様に、今回もいい上演になるような気がしています。
毎度の言い回しで恐縮ですが、敬愛するアキ・カウリスマキ(Aki Kaurismäki:1957-)監督に倣って作品を「観終わった人が少し幸せになれるように」という心持ちで上演が出来たらいいな、と思っています。
そんな私(凡人)の言い訳。


SCHEDULE
2018年4月14日(SAT)-4月25日(WED)[全25回公演]
4/14 (SAT) 16:00- ▲/19:30- ▽
4/15 (SUN) 16:00- ▽/19:30- ▲
4/16 (MON) 16:00- ▲/19:30- ▲※終演後トークあり
4/17 (TUE) 16:00- ▲/19:30- ▲
4/18 (WED) 16:00- ▽/19:30- ▽
4/19 (THU) 16:00- ▽/19:30- ▽
4/20 (FRI) 16:00- ▲/19:30- ▲
4/21 (SAT) 13:00- ▽/16:00- ▲/19:30- ▽
4/22 (SUN) 13:00- ▲/16:00- ▽/19:30- ▲
4/23 (MON) 16:00- ▲/19:30- ▲
4/24 (TUE) 16:00- ▽/19:30- ▽
4/25 (WED) 13:00- ▽


※本作品は、出演者一名です。各回の出演者は以下の通りです。
▲は、宇都有里紗出演
▽は、山下智代出演


※上演時間は約100分を予定しております(途中休憩は御座いません)。


※4/16(MON)19:30の回は、終演後、英米演劇がご専門の水谷八也氏と演出の小田のトークを予定しております。
4/22(SUN)の各回は、上演中の映像撮影を予定しております(客席の一部に撮影用のカメラが入ることをご了承下さい)。


ACCESS
新宿眼科画廊 スペースO
〒160-0022 東京都新宿区新宿5-18-11
web http://www.gankagarou.com
tel 03-5285-8822
mail info@gankagarou.com




※会場は、1階の突き当たり奥にあるスペース0で御座います。

TICKET
全席自由席・日時指定
予約2300円 当日2800円 学生2000円


4/14 (SAT)は初日割引の料金にてご覧頂けます。
初日割引の回は、予約2000円 当日2300円で御座います
※二回目以降のご観劇のお客様は、一律1800円にてご覧頂けます。
※受付は各回開演の40分前、開場は20分前です。
※飲食の持ち込みはご自由です(ただし、上演中、なるべく音の出ないようにお願いします)。


音楽 原田裕介
音響 畠山峻
映像撮影・編集 佐藤駿
宣伝美術 渡邊まな実
協力 犬など People太 シバイエンジン
企画・制作 小田尚稔


CONTACT
web http://odanaotoshi.blogspot.jp
mail odanaotoshi@gmail.com
tel 090-1014-9635(担当)
twitter @odanaotoshi

 










Photo by Naotoshi ODA

小田尚稔の演劇 「是でいいのだ」(2018年3月)

小田尚稔の演劇

「是でいいのだ」 “Es ist gut”


脚本・演出 小田尚稔
出演 伊藤拓 清水芽衣 橋本清 橋本和加子 的場裕美


「『三月のあの日』、、『東南口』のマクドナルドにいた」
登場人物のひとりである女は、就職活動の面接の前によった「新宿」のマクドナルドで「被災」する。
電車が動かないので、徒歩で家がある「国分寺」まで帰宅しようとする。
「中央線沿い」を歩く最中、女は、当時のさまざまな風景をみて、その様子を回想する。
歩き疲れて夜空の星をみながら、震源地からも近い実家に住む両親のことを想う。そのときにみた星空の様子は、カント『実践理性批判(
Kritik der praktischen Vernunft)』の「結び」の一節、 「ここに二つの物がある、それは〔略〕感嘆と畏敬の念とをもって我々の心を余すところなく充足する、すなわち私の上なる星をちりばめた空と私のうちなる道徳的法則である」(岩波書店、波多野精一・宮本和吉・篠田英雄訳、1979年、317頁)とともに語られる。

「是でいいのだ」は、イマヌエル・カント (Immanuel Kant:1724-1804)『道徳形而上学の基礎づけ(Grundlegung zur Metaphysik der Sitten)』、V・E・フランクル(Viktor Emil Frankl:1905-1997)『それでも人生にイエスと言う(Trotzdem Ja zum Leben sagen)』という著作を題材にしている。
君は、みずからの人格と他のすべてのうちに存在する人間性を、いつでも、同時に目的として使用しなければならず、いかなる場合にもたんに手段として使用してはならない」。カント『道徳形而上学の基礎づけ』(光文社古典新訳文庫、中山元訳、2012年、136頁) 。フランクルの上記の著作の冒頭には、このカントの「道徳法則」について記載がなされている。
フランクルは、「ホロコースト」の際「アウシュヴィッツ」に送られ、「強制収容所」での体験をもとに著した『夜と霧(
…trotzdem Ja zum Leben sagen:Ein Psychologe erlebt das Konzentrationslager)』の作者でもり、極限的な体験を経て生き残った人物でもある。
本作では、2011年3月、震災直後の東京での出来事と、上記の史実、そしてカントの思索との接続を図ることが狙いである。
登場人物を通して語られる震災直後の東京の風景、そして、こうした状況を受け入れて克服することをこの物語で描いている。


SCHEDULE
2018年3月9日(FRI)-3月13日(TUE) [全9回公演] 
3/9 (FRI) 19:00-
3/10 (SAT) 15:00- /19:00-
3/11 (SUN) 15:00- /19:00-
3/12 (MON) 15:00- /19:00-
3/13 (TUE) 15:00- /19:00-


※上演時間は2時間10分~20分を予定しております(途中5分間の休憩あり)。
3/13 (TUE) 15:00- /19:00-回は、上演中の映像撮影を予定しております(客席の一部に撮影用のカメラが入ることをご了承下さい)。

ACCESS
SCOOL
〒181-0013
東京都三鷹市下連雀 3-33-6
三京ユニオンビル 5F
三鷹駅南口・中央通り直進3分、右手にある「おもちゃのふぢや」ビル5階


TICKET
全席自由席・日時指定
予約2800円 当日3300円 学生2000円

初日割引の回は、予約2500円 当日3000円でご覧になれます。
※受付は各回開演の40分前、開場は20分前です
※飲食の持ち込みはご自由です(ただし、上演中、なるべく音の出ないようにお願いします)。

音楽 原田裕介
音響 畠山峻
映像撮影・編集 佐藤駿
宣伝美術 渡邊まな実
舞台美術協力 扇めぐみ
協力 犬など バストリオ People太 ブルーノプロデュース シバイエンジン
企画・制作 小田尚稔

CONTACT
web http://odanaotoshi.blogspot.jp
mail odanaotoshi@gmail.com
tel 090-1014-9635(担当)
twitter @odanaotoshi
















Photo by Naotoshi ODA

SCOOL パフォーマンス・シリーズ2017 Vol.6 「高架線」(2018年1月)

2018.1.26金 - 1.28日
SCOOL パフォーマンス・シリーズ2017 Vol.6
高架線




原作
滝口悠生『高架線』(講談社)

脚本・演出
小田尚稔

出演
伊藤拓 犬飼勝哉 郷田明希 助川紗和子 濱津隆之 濱野ゆき子 細井準

公演日時
2018年1月26日(金)〜1月28日(日)

1/26(金)15:00/19:00 ★
1/27(土)15:00/19:00
1/28(日)15:00/19:00
1/29(月)15:00/19:00

★ 1/26(金)19:00の回は終演後、佐々木敦氏と滝口悠生氏お二人のトークを予定しております。
1/28(日)は上演中の映像撮影を予定しております。客席の一部に撮影用のカメラが入ることをご了承下さい。
1/29(月)15:00/19:00に追加公演を行います。

チケット料金 全席自由席・日時指定
予約2800円 当日3300円 学生2300円

※学生の方は、受付にて学生証をご提示ください。
※二回目以降のご観劇の方は一律2300円にてご入場頂けます。
※ 受付開始・開場は開演の30分前で御座います。

・・・

『高架線』演劇化計画

芥川賞作家、滝口悠生さんの初の長編小説『高架線』(講談社)を演劇化します。
上演台本と演出を手がけるのは「悪魔のしるし」「わっしょいハウス」などに出演してきた俳優で、ここ数年は「小田尚稔の演劇」を主宰して自ら作演出の舞台を手がけ、めざましい活躍を見せている小田尚稔さん。
家賃3万のボロアパート「かたばみ荘」をめぐる、16年に及ぶ物語。複数の人物たちの語りの連鎖で構成された原作は、それ自体、演劇的と言ってよいものです。読み終えてすぐ、これを小田尚稔さんに演劇にしてもらいたいと思い立ちました。
小田さんの演劇は、登場人物が自分の境遇を誰かに向かって(「観客」に向かって?)物語る、ということを最大の特長としています。それは小説的とも呼べるかもしれません。演劇的な小説を、小説的な演劇にする、そこに起こるメタモルフォーゼを、ぜひ見届けてください。

佐々木敦

・・・

プロデュース
佐々木敦

音楽・音響
土屋光

美術・照明
小駒豪

映像撮影・編集
佐藤駿

写真撮影
前澤秀登

宣伝美術
佐藤亜沙美

写真
山下悟史

協力
犬など、講談社、コンプソンズ、シバイエンジン、わっしょいハウス

主催:吾妻橋ダンスクロッシング実行委員会
助成:アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)

SCOOL 高架線のWebサイト
http://scool.jp/event/20180126/















 
Photo by Hideto MAEZAWA

小田尚稔の演劇 「悪について」(2017年9月)

小田尚稔の演劇

「悪について」 “About evil”


脚本・演出 小田尚稔
出演 伊藤拓 宇都有里紗 清水芽衣 金城裕磨 渡邊まな実 


今回は、「悪(evil)」について自分なりに考えてみたいと思っています。アウグスティヌス(Aurelius Augustinus:354-430)は、その活動の初期に著したとされる『自由意志(De libero arbitrio)』において「悪」について次のように書いています。「われわれはまた、悪をなすことはいかなることかの問いに続いて、どこから悪をなすかを問うことに決めましたが、これも同時に解決され明瞭になったと思います。私に間違いがなければ、これまでの論証が示すとおり、われわれは意志の自由な決定によって悪をなすのです。」アウグスティヌス『アウグスティヌス著作集 第三巻』(泉治典・原正幸訳、教文館、1989年、68頁)。
ちなみに、上記の作品はアウグスティヌスと、彼の友人であるエヴォディウスによる対話篇(ダイアローグ)のかたちで構成された著作で、私自身、学生のときに講読の授業でそれの一部を読んだことがあり、なんとなく引っ掛かるものを感じ、今回の作品の題材に取り入れてみたいな、と思ったのが作品をつくる動機となっています。
私自身、これまで上演台本を書いたり、作品を上演するなかで「よいとは何か」という問いに重きを置いて活動してきたように思います。ですので、今回は上記の問いの角度を変えて、「悪」について考えることで、逆接的に「善(good)」について考えることが出来ればと思っています。
十代後半の一時期、熱狂的に貪り読んだ馳星周氏や花村萬月氏のノワール小説のように、あるいは敬愛する古谷実氏の『ヒミズ』の単行本の帯に書かれた「笑いの時代は終わりました…。これより、不道徳の時間を始めます」の言明のように、人間が本質的に持っている「悪」の側面について描くことが出来たらと思っています(ちょっと自分があそこまで徹底出来る自信無いんですが)。
最後に、今回これらのことを考えるにあたって依拠させて頂いた中島義道氏の著作『悪について』から引用をさせて頂きます。「われわれは、たえず『善くあろう』と欲しながら、行為のたびごとにそれに挫折し、自分のうちにはびこる悪に両肩を落とし、自分自身に有罪宣告を下し、そして『なぜだ?』と問いつづけるほかはない。なぜなら、このことを全身で受け止めて悩み苦しむこと、それがとりもなおせず『善く生きること』なのであるから。」中島義道『悪について』(岩波書店、2005年、ⅵ頁)。
自信は無いですが、頑張ります。

SCHEDULE
2017年9月8日(FRI)-9月12日(TUE)[全9回公演]
9/8 (FRI) 19:30-
9/9 (SAT) 15- /19:00-
9/10 (SUN) 15- /19:00-
9/11 (MON) 15- /19:30-
 
9/12 (TUE) 15:30- /19:30-

※9/8 (FRI) 19:30-の回は上演中の映像撮影を予定しております(客席に撮影用のカメラが入ることをご了承下さい)。
※当初より予定していた公演日程を一日延長し、9/12 (TUE) 15:30- /19:30-に追加公演を行います。 

ACCESS
新宿眼科画廊 地下スペース
〒160-0022 東京都新宿区新宿5-18-11

web http://www.gankagarou.com
tel 03-5285-8822
mail info@gankagarou.com




TICKET
全席自由席・日時指定
予約2400円 当日2800円 学生2000円

初日割引の回は、予約2000円 当日2400円でご覧になれます。
※二回目以降のご観劇の方は、一律1000円にてご観劇頂けます。
※受付は各回開演の40分前、開場は20分前です
※飲食の持ち込みはご自由です(ただし、上演中、なるべく音の出ないようにお願いします)。

音楽 原田裕介
音響 畠山峻
映像撮影・編集 佐藤駿
宣伝美術 渡邊まな実
制作協力 加藤サイセイ
協力 犬など 再生倶楽部 PEOPLE太 シバイエンジン
企画・制作 小田尚稔

CONTACT
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tel 090-1014-9635(担当)
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Photo by Naotoshi ODA

 Editing by Shun SATO

小田尚稔の演劇 「凡人の言い訳」(2017年4月)

小田尚稔の演劇

「凡人の言い訳」〝Apologia〟

脚本・演出 小田尚稔
出演 豊島晴香


「凡人の言い訳」は、プラトン(Plato:BC427-347)の『ソクラテスの弁明(Apologia Socratis)』を題材にして、「よく生きる」ということについて考えたくて書いた戯曲です。『ソクラテスの弁明』は、ソクラテスの一人語り(モノローグ)の形式で著された作品です(ちなみに岩波文庫のなかで、一番刊行部数が多い書物がこの『ソクラテスの弁明』だそうです!)。ですので、「凡人の言い訳」もそれに則してモノローグで構成しています。
プラトンは「よく生きる」ということについて次のように書いています。「一番大切なことは単に生きることそのことではなくて、善く生きることである〔略〕また善く生きることと美しく生きることと正しく生きることとは同じだということ」『ソクラテスの弁明 クリトン』(岩波文庫、久保勉訳、74頁)。
この「凡人の言い訳」という演劇作品は、上演中、たいした出来事はなにも起こりません。冬から春に季節が変わるなかで、登場人物である三十路手前の女性が日々感じたこと、悩んだこと、楽しかった出来事がその都度思い出され、それはさながら走馬灯のように淡々と語られます。
この作品は、2016年の春から初夏にかけて新宿と広島市(中区)で上演しました。二つの地域で上演するなかで、私は、95分程度のこの演劇作品に普遍性のようなもの、即ち、「いつでも、どこでも、誰にでも」伝わるものがあるような、そんな思いを持ちました(少し大風呂敷を広げた書き方な気もしますが)。
今回の上演では、唯一の登場人物である女性の役を豊島晴香さんが演じてくれます。
初演のときと変わらず、敬愛するアキ・カウリスマキ(Aki Kaurismäki:1957-)監督に倣って作品を「観終わった人が少し幸せになれるように」という心持ちで上演が出来たらいいな、と思っています。
そんな私(凡人)の言い訳。


SCHEDULE
2017年4月14日(FRI
)-4月17日(MON)[全7回公演]

4/14 (FRI) 19:30-
4/15 (SAT) 15-/19:00-
4/16 (SUN) 15-/19:00-
4/17 (MON) 15-/19:30-

4/14 (FRI) 19:30-の回は上演の映像撮影を予定しております(客席に撮影用のカメラが入ることをご了承下さい)。
4/17 (MON) 19:30-の回に追加公演を致します。
※上演時間は約105~110分程度を予定しております(途中休憩は御座いません)。



ACCESS
新宿眼科画廊 地下スペース
〒160-0022 東京都新宿区新宿5-18-11

web http://www.gankagarou.com
tel 03-5285-8822
mail info@gankagarou.com



TICKET
全席自由席・日時指定
予約2400円 当日2800円 学生2000円

※前半(414日)割引の回は、予約2000円 当日2400円でご覧になれます。
※二回目以降のご観劇の方は、一律1000円にてご観劇頂けます。
※受付は各回開演の40分前、開場は20分前。
※飲食の持ち込みは自由です(ただし、上演中、音の出ないようにお願いします、、、)。

音楽 原田裕介
音響 畠山峻
宣伝美術 渡邊まな実
映像撮影・編集 佐藤駿
制作協力 加藤サイセ
協力 犬など 再生倶楽部 PEOPLE太 シバイエンジン
企画・制作 小田尚稔

CONTACT
web http://odanaotoshi.blogspot.jp
mail odanaotoshi@gmail.com
tel 090-1014-9635(担当)
twitter @odanaotoshi








Photo by Naotoshi ODA


Editing by Shun SATO